秘密の幻
別れ



私と航は
並んで歩いていた。


夜10時過ぎ、

線路と道路に挟まれた
狭い歩道を
二人で寄り添って歩いてた。



私たちは俯き加減で歩く。


その日は沈黙だった。



私も、航も。



…………そう。



今から私は


別れを切り出すんだ。



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