◆◇イヤよ、イヤよ、も好きのうち◇◆



そしていよいよ、昼休み。


オフィスから人が居なくなり始めていた。


いつも喫煙室にいる滝井さんに会いに行こうとすると、あたしの隣りに立ち止まった人。

ゆっくり顔を向けると、


たたた、滝井さん?


心臓がビクンと音を立てた。


「話って何?」


キツい口調の滝井さんと、喫煙室に移動した。


コツコツと響く滝井さんのヒールがあたしの不安を加速させた。



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