◆◇イヤよ、イヤよ、も好きのうち◇◆



信号が赤の僅かな時間。


初めて会った日もこんな事があったっけ?


そんな事が頭に過ぎりながら、運転を始めた横山を見た。


やっぱりカッコ良くてさぁ…。


長い前髪から覗く切れ長の瞳が前を見て居る。


こんな姿ももう直ぐ見れなくなると思うと、益々…涙が誘う。


そして、車が止まり横山はあたしをギュッと抱き締めた。


横山の背中に腕を回して、あたしも抱き締めた。



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