◆◇イヤよ、イヤよ、も好きのうち◇◆



た、滝井さん??

あの甘い声の主は滝井さんだった。

出て来た滝井さんはあたしを見て、

「野田さん、趣味悪いわね!」


と、言い捨てあたしの前を横切って行く。


聞こえたんだから仕方ないじゃん!

滝井さんに何の言い訳も出来なかった。


だって…。
確かに趣味の悪い盗み聞きしたんだもん。


あたしは隣りにいた横山に苦笑いをするしかなかった。



< 52 / 232 >

この作品をシェア

pagetop