◆◇イヤよ、イヤよ、も好きのうち◇◆



もう一杯、カクテルを注文した。


「お酒、強いんですね。」


と彼はあたしを覗き込む。


でも、目線を合わせる事も出来なくて…。


「そんな事ないです。」


の一言を返すのがやっとだった。


「あの…、確か、お名前は野田…さんだったかな?」

「へ?なぜ名前を?」


「研修書類に記載されていたから。」


「あ…、それで知ってるんですか。」



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