PRINCESS☆STORY
「ふーん、じゃあ、そんな彼の
外見を好きになったと」
アリシアは熱弁するキャロル
を見てそう解釈し、うんうん
と1人で納得して紅茶を啜った。
……のだが。
「違います!!!」
慌てて否定しようと立ち上がっ
たキャロルに驚き、危うく顔面
に紅茶を零しそうになった。
「ああ、申し訳ありません……」
そんなアリシアを見て、キャロ
ルは申し訳なさそうにおずおず
と再び席についた。
「ああ、違うのですよ、プリン
セス……」
席についてキャロルは眉を寄せ、
小さく唸り声をあげながら、
どう説明すれば良いのか考え込
んでいるようだ。
そしてしばらく考えを巡らせた
後、自信なさげに目線を上げた。