PRINCESS☆STORY
「マーサー!
ごめーんねー!!」
先ほど通り過ぎた人影から返っ
てきたのは、メイド マーサへ
の詫びの言葉。
その言葉を耳にしたマーサは
嬉しそうに微笑み、口を開いた。
「私は大丈夫で御座います。
それよりお怪我などなされませ
んでしたか?」
「うん、大丈夫だよ!」
そんなマーサの問いに短く答え
ると、人影は規則正しいハイテ
ンポな足音をたてながら、
長い廊下の奥へと消えていった。