青い天使
その後、結葉たちに出身を聞かれて黙りこむ彼女を見て、思わず


“こいつ俺の知り合い”

と言ってしまった。


驚いた顔で俺を見る彼女を連れて廊下に出る。


なかなか本名を言わない彼女の両手を掴んで脅すと今にも泣きそうだ。


何してんだ俺…。なんでこんなに





執着してんだろ。


“そんなに嫌ならもういいわ”


あの満月の夜、初めて見たはずなのに、こうして近くで見ると前から知っているような気がした。


おそらく、彼女はサラ・カリノア。

でも、




君が言いたくないなら






それでもいいと思ったのだ。
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