青い天使
家に帰ると、ベランダに出た。


ここから見える海は最高だ。


ふと横を見ると、




葉桜結菜が隣のベランダにいた。


“あんた、ここに住んでたのか?”


暫くして顔を上げた彼女は“そうよ”と短く答えた。


何を言っても、素っ気なく返事をするが、突然


“結菜”


と言った。あんたと言われるのが嫌らしい。

天界で何かあったのだろう。逃げ出してくるということは、よほど嫌なことがあったに違いない。

“明日から、一緒に登校しようか”
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