神様を信じる小さないきもの
不安な気持ちというのは、前述の母の心配通り、私は身体があまり丈夫ではないのと、そんな身体で過ごしてきた私の弱い精神性から出る要らぬ悪い想像をなかなかクリア出来ない情けない性格が持っている慢性的なものだ。
悪い情報を何よりも先に信じてしまうし、小学生の時に受けた血管の手術が思い出として嫌な感覚で残っていて、自分は何かの拍子であっというまに死んでしまうのではないかと自己暗示みたいなのにかかってしまっている。
母が心配するのも当然で、学校でしょっちゅう倒れて、情けなくなって保健室で泣いている私を母はパートを抜け出しして何度も迎えに来たのを憶えている。
高校に上がるとさすがにそれはなかったが、体調不良で体育祭などのイベントに不参加だったりした時は、家でひっそり寂しい一人泣きをした。
身体に問題があっても強く生きている人をテレビで見たりすると、励ましよりも、自分のふがいなさを感じて逆に落ち込んだり、意味なく拗ねたりしたりして、人間的に成長のみじんもない青春時代だった。
そんな私が赤ちゃんを産もうとしているので、スケールの測る事の出来ない不安がこの歳になっても散々自分意思を弱っちくしている。
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