蒼天ノ剣〜空守と蒼姫〜
最上階までは、エレベーターで行くらしい。一応階段もあるが、百段もあるためそんな手段を取る者はまずいない。
最上階に着き扉が開けば、桁違いの広さと何もないシンプルなものだった。
目の前にある扉――多分、姫の部屋からは嫌なものを感じる。
魔力、であると確信するのに時間はいらずそれは姫が逃げ出すのを拒むものである、と氷悠は思った。
美羅が扉を叩く。
「空様、お茶をお持ちしました」
その隙に氷悠は、こっそり黒水晶に小声で話かける。
「黒巴、オレが入っても反応は起こらないか?」
『姫が部屋から出なければ何も働かない、だから出る時は覚悟しとけ』
黒巴は烏。
知能が高く、瞬時に理解し状況判断ができ、よく敵を欺くのに使う、唯一人語が話せる存在。
最上階に着き扉が開けば、桁違いの広さと何もないシンプルなものだった。
目の前にある扉――多分、姫の部屋からは嫌なものを感じる。
魔力、であると確信するのに時間はいらずそれは姫が逃げ出すのを拒むものである、と氷悠は思った。
美羅が扉を叩く。
「空様、お茶をお持ちしました」
その隙に氷悠は、こっそり黒水晶に小声で話かける。
「黒巴、オレが入っても反応は起こらないか?」
『姫が部屋から出なければ何も働かない、だから出る時は覚悟しとけ』
黒巴は烏。
知能が高く、瞬時に理解し状況判断ができ、よく敵を欺くのに使う、唯一人語が話せる存在。