蒼天ノ剣〜空守と蒼姫〜
何を話せば、と思っていれば空が微笑む。


「この雀さんは、あなたのものですか?」


一体どこに隠れていたのか、空の肩にちゃっかり乗っている鳥は紛れもなく、七火だった。


「……ああ。すまない」

「いえ。蒼帝に見つからなくてよかったです、例え知っていても……蒼帝は何を考えてるかわからないですから、直接何かをすると断定はできませんけど」

「美羅も蒼帝が、って言ってたけど」

「わたし、自由がないんです。生まれてから、今までずっと――」






――自由になりたい




氷悠は無意識に唇を噛んだ。




ほぼ無意識に、過去を思い出し心が叫ぶ。




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