蒼天ノ剣〜空守と蒼姫〜
今何を言っても、きっと空の心には何一つ届かない。


こんな時、どうすればいいのかわかる人などいるはずないと思う。たいていの場合空回りをし、失敗に終わる。それが、氷悠の結論だった。


氷悠は空を見上げる。


多分、本物の空ではないだろうが、コバルトブルーの空には幾つもの星が瞬いていた。






こんな時、どうしたらいいのか――あいつならきっとすぐわかる。






氷悠はそう思うと、酷くやるせない気持ちになり心が悲鳴をあげる。






自分の無力さに。






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