蒼天ノ剣〜空守と蒼姫〜
「何か方法はないんですか!?」

『ない。蒼帝の持つ力の源は契約した竜――例え、力が弱まりつつあっても、これくらいわけないんだよ』

「そんな……」


がっくりと肩を落とす空を横目で見ながら、さすがにこれ以上は黒巴も限界だったが、主の命を違えるわけにはいかない。


深行が眠ってしまったせいなのか、ちょっと息苦しさを感じる。氷悠が空を見れば、心配そうな顔でこっちを見ていた。






――絶対、ここを出る






氷悠は強くそう思った。







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