蒼天ノ剣〜空守と蒼姫〜
「お前とこうして会うのは久しい。さっきの若者と水神をここから逃がすために、わざわざお前が力を使ったとはいう事は……」


海亀の問いかけに蒼は微笑む。


「やはりあの若者がそうなのだな……ずいぶん複雑な心持ちの少年、だが。大丈夫なのか?」

「大丈夫だよ、お姫様がいる」

「そうか……ならお前を信じよう。ずいぶんと派手にここを壊したな、少々再生するのに時間がいる。その間、蒼よ力を貸してもらうぞ」

「はいはい」


軽く返事をし蒼は一人言を呟く。


「さあ、蒼帝はどうするのかな」


その声は半ば面白がってるようでもあり、誰にも蒼の真意を読み取れない。



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