どっちつかずのキミ。
「・・ん・・・ん―・・・・」
浬に唇を奪われたあたしは一瞬ビックリしたけど、全く嫌な気はしなくてフッと目を閉じた。
もうキミとの二回目のキス。
一回目は最悪だった。今思い出しても、まだあれがファーストキスだなんて認めたくない。
だけど…あたしは初めてがキミで良かった。(絶対に言わないけどね…)
触れるだけだったキスは、だんだん深いキスになっていく。
あたしが息をしようと口を開けたら、途端に浬の舌が入って来た。
それであたしは浬のシャツをシワが出来そうなくらいキツク掴んだ。
―ギブギブ…!もうギブアップ・・・!(酸素が…泣)
あたしは苦しくなって、浬を力いっぱい引き離す。
そうして、ハァと息を吐き出し新鮮な空気を吸ってから、あたしは浬をキッと睨む。
「―な…何すんのよ!」
「何って、キス。」
「そうじゃなくて…!
何で…何でキス?!しかも激しいの?!?」
「だから…ご褒美頂くって言っただろ?」
と言って浬はニヤリッと笑った。
何それ・・・。
もうすっかりいつもの浬だ。全く訳分かんない。
あたしはプクッと頬を膨らました。
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