どっちつかずのキミ。








大体、浬はあたしの何なんだろうか―?

…友達?クラスメート?

それとも・・・。


あたし達の関係性はどういう成り立ちをしてるんだろう。


あたしはずっと、訳が分からなくって一人モヤモヤしていた。

ただ、今分かるのはあたしは浬と仲直りがしたいということ。

今確かなのはあたしが浬を失いたくないってこと。

ただ、それだけだった。


「ん〜…、別にただ一言謝るだけで良いんじゃないの?そんなに難しいことじゃないよ」

綾は考えるように腕組みして、フッとあたしを見て笑った。

…そっか。そんな簡単なことなんだ。

一言謝る、ただそれだけでいいんだ。

答えは至ってシンプルで、単純なこと。考えてみれば、それは当たり前なことだった。

あたしは自分の中の霧が少し晴れたようだった。

「そおだね…、謝るのは大切だよね。うん、やってみる。」

綾にコクコク頷いて同意するとあたしはギュッと拳を握った。








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