どっちつかずのキミ。








…それはあたしの台詞だよ。

あたしは少しも浬の気持ち考えてなかった。

キスされたからって、絶交したり、逃げたり、散々酷いことした。

全然許されることじゃないと思うのに、浬は笑って許してくれるんだね。

浬のそんなところ…あたしは、良いなと思う。


…何だか気になる、気になる。。

浬はあたしのどういう存在何だろう。

分からなくて、またモヤモヤする。

キミは、あたしをどれだけ悩ませるの・・・?




授業が終わり、休み時間になってあたしは浬の元へ行った。


「実羽から来るの、初めてだよな。」

浬は何だか嬉しそうだった。

考えてみればそうかもしれない。

いつも浬の方から、あたしの所へ来るもんね。


「…嬉しい?」

だからあたしは思わず聞いてみた。

「バッカ、当たり前だろ。実羽から来られて嬉しくない訳ないし」

軽くあたしのおでこにデコピンして楽しそうに微笑む浬は、いつもの浬だった。

不覚にもキュンとしちゃって。あたしは赤くなった。


何だかいつもの笑顔と違って見えるのは、あたしの気のせいかな……。






.
< 41 / 110 >

この作品をシェア

pagetop