どっちつかずのキミ。
嫌がらせ









翌朝、学校へ着き上履きに履き替えようと自分の靴箱を開けたあたしは、中を見て目がパチクリとなった。

それはあたしの上履きの上に三つ折りされた手紙が置かれていたから。


…今どきラブレター?

―――な訳ないか。(まさかあたしなんかに来る訳ないし…ね)

と思いつつも中身をつい期待し、恐る恐る手紙を開いた。

しかし、そこに書いてあることを見たあたしは、ハッと目を見張った。


“消えろ”



たった三文字の言葉だけど、それはあたしに衝撃を与えるには十分過ぎる程のものだった。


…何で。

誰がこんなこと―。



何の冗談?何の嫌がらせだろう?

あたしは人から恨まれるようなこと何かしただろうか?

そう思って考えてみる。

だけど思い当たる節は特になかった。



その時、あたしは鋭い視線を感じた。

バッ!とあたしは視線の感じた先を振り返る。

でも、そこには他のクラスの靴箱がズラッと並んでいるだけ。

誰かがいたような気配も感じなく、あたしは一人首を傾げた。



「みうみう、おはよ―!

…どしたの?そんな怖い顔して」


――綾・・・・。








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