どっちつかずのキミ。








「―何…何か言った?」

谷口さんは聞こえなかったのか聞き返してきた。


「…いやッ!」

あたしは大きな声でもう一度強く言い放つ。


―浬の前から消えるだなんて…あたしは嫌。絶対嫌。

浬にからかわれて、遊ばれていたとしてもいい。

それでもあたしは、浬の傍にいたい―・・・。



「な…何よッ!あんた逆らう気?!

大して可愛いくもない癖に!
浬くんに少し構ってもらってるからって調子乗ってんじゃないわよッ!

生意気なんだよ!!消えろッ!ブスっ」

谷口さんはいきり立ちそう怒鳴ってドカッとあたしのお腹を殴ってきた。

・・・痛ッ!

お腹を殴られた衝撃で鈍い痛みが走り思わず怯んだあたし。

そんなあたしを取り巻きのコ達が、体を強くドンッと押し、使われていない用具倉庫の中に押し込めた。


そして―

ガラッ…バタン!!



―え…?

と、閉じ込められた・・・・!?







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