どっちつかずのキミ。
一人ぼっち
「―ちょっ…、ちょっと…ヤダっ!
お願い!ここから出してよ!!」
あたしはガンガン!とドアを叩いて用具倉庫の外にいる谷口さん達に訴えた。
「あんた馬鹿?誰も出してあげる訳ないでしょ?
せいぜい一人でずっと大人しくそこにいることねッ!
あんたにはそこがお似合いよ」
そう言ってクスクス笑う谷口さん達の声が中にいるあたしにもハッキリと聞こえた。
…ひどいよ―。こんなの・・・。
あたしはただ一言嫌と言っただけなのに、それだけでここまでされる覚えなんてない。
「それじゃ…
しばらくそこで一人反省でもしてなさいよ。
ばッいばーい!」
その声を最後に、谷口さんと取り巻き達らしき足音が次第に遠ざかって行くのが分かった。
―嘘…去って行っちゃうなんて…。
あたしはもう絶望するかのような気持ちになった。
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