どっちつかずのキミ。









*実羽Side.



「はぁ‥‥‥ぁ―。」

あたしは何とも言えないけだるさから大きな溜め息を付いた。

一人ぼっちという恐怖から来るパニックは先程よりは大分落ち着いてきたけど、不安はいまだに消えない。

ここに閉じ込められてから、どれくらい経っただろう。

時間の間隔が全くなく、もう今が昼間なのか夕方なのかさえ分からなかった。


ただやっと暗がりに目が慣れてきたところで、用具倉庫の中の状態が大体見えてきた。

何か役に立ちそうなものはないか‥と捜してみるけど、特にそれらしきものは見つからない。

あたしはもう半ば諦め掛けていた。



この状況はいつまで経っても変わらない。

まるで、あたしと浬みたい。

距離は近いんだけれど、まだ思いは遠く届かない‥・。

近づきたいと思う、キミとの距離はいつもあと一歩の所で縮まないんだ。







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