どっちつかずのキミ。
…何これ、何これ。何これ、何なの。これ―。
(ドキッンドキッン…)
またあたし…こいつに遊ばれてる?
からかって、反応を見られてる…??
(ドキッンドキッン…)
・・・でも―、遊ばれてたとしても…からかわれてたとしても……嫌じゃない。むしろ―…。
―いや…ッ!そうじゃない。そうじゃなくて…。今は、、、
…ドキッンドキッンドキッ…
あ゙ーもうッ、静まれ心臓!
(これ以上は…もうヤバい!)
―あたし、とうとうヤバい…かも?!
そう思って、あたしが勢いよくズサササッと一気に後ろに引き下がり浬から離れると…。
パサッ。
―あ…。
タオルが落ちた。
「ぁーあ…、実羽のせいでタオル落ちちゃったじゃん。
」
浬はそう言って、手を伸ばし地面に落ちたタオルを拾う。
(…ドキッンドキンドキッン)
まだ鳴り止まない心臓。
「な、なによ!
あた…あたしの心臓止める気かッ」
「…は?」
浬は拾ったタオルを首に掛け、訝しげに首を傾げてこっちを見た。
(今…何言ったあたし!?)
「…ぁ゙―、や…
な、なんでもないッ!」
あたしはそう言い捨てると、浬を置いて逃げるようにその場を走り去った。
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