どっちつかずのキミ。
「…ふーん。
じゃあ〜俺も。まだいよーっと」
浬がこっちへ来て、何故かあたしの隣の席に座った。
「何で?浬は帰ればいーじゃん」
あたしは携帯から浬の方を向いて訝しげに首を傾げた。
あ、また可愛いくないこと言ってるかも…。
「帰っても暇だし。することねぇーもん。」
「だからって…別にここに
いなくてもいーじゃん。」
浬は全く気にしていない様子だったけど、あたしは自分がどんどん嫌なことばかり言ってしまっていると思った。
…ホントは一緒に居てくれて嬉しいのに。
そっぽを向いて、可愛いくない態度を取っちゃう。素っ気ないことを言っちゃう。
「ヤ、でも実羽がいるし。」
浬はニッコリとして言った。
意味分かんない…。
何でそういうこと言うかなぁ。
―分かってる?
そういう言葉が女のこを期待させるんだって。
浬を見ると、ん?って顔をして、
「俺何か可笑しいこと言った?」
…うーん。やっぱりあたしにはこいつが読めない。
ただ本人は遊び心で冗談で言ってるんだろうけど。
あたしには、キミが分からないよ。
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