どっちつかずのキミ。









「ミルクコーヒー…」

あたしはポソッと小さく呟いた。

浬が、ん?と首を傾げて自分の持っているものを見た。

「あ…これ、飲みてぇー?」


(ドキッン!)
「―ち…ちが…!

大体…あたし、コーヒー飲めない‥・」

あたしはブンブン首を振って力いっぱい否定した。


「飲めねぇーの!旨いのに!」

浬は如何にもびっくりしたという顔であたしを見てきた。


「ぅ…うまくない!

だって…コーヒーって何か苦いじゃん!!」


「そうか?

子供だなー(笑)その苦さが良いんだろ」


浬は可笑しそうにクスクス笑った。


(む、ムカ…!)
「ぅ、うるさい!

ほ…ほっといてよ!!

子供じゃないし!」


あたしは浬の言葉に膨れて、足音荒く自販機まで行った。

すると…

「実羽チャンは何買うのかなー?」


と言ってあたしの後を付いてくる浬…。(しかも何か明らかにニヤついてる!)


―絶対、馬鹿にしてる!

「な、何よ…もうッ!

付いて来ないでよ!!」







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