どっちつかずのキミ。








あたしは自販機の前でピタッと足を止めた。

背中には浬の視線がヒシヒシと痛い程に感じる。

(ドキッドキッ…)

〜うぁー!?また、心臓が…。

せめて、今だけでも浬にどっか行って欲しい。見られてると買いずらい…。

でも早く買わなきゃ綾が待ってる……。お昼時間が終わる………。(←実羽、心の叫び)


―ドキッドキッドキッ…―

あーもうッ!(しょうがない…。)


…ピッ、ガチャン!


あたしは覚悟を決め(?)、飲み物を買った。


大好きな
…いちごみるく。


「―い…いちごみるくって…

ぷ…プッ―…実羽らしー!」


もちろん、浬はお腹を抱えて爆笑した。(やっぱり…ね泣)


「―ひ…ひどいッ!

そんな…笑わなくっても!」

あたしは失礼極まりない浬に、怒って突っ掛かって行った。


「や…だってあまりにも―

イメージ通りというか…


可愛い…なって。」




――ドッキン…!



もう、本当に心臓が、止まってしまいそうな…

そんな気がする。


浬の言葉…、心臓に悪い―。








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