どっちつかずのキミ。









―――気付いちゃった・・・・。

気付いちゃった・・・・。


あたしは今、浬を意識してることに―…気付いちゃった…。(やっとかよ…←綾&作者)

…どうしよう。どうしよう―?!



「実羽…」


浬は相変わらず優しくあたしの名前を呼びながら、頭をナデナデしてくる。


(ドッキドッキ…ドッキドキ―)


そりゃ嬉しいんだけど、あたしの心臓がもう・・・壊れちゃいそうなんだってば。(…ていうか限界なんだってばぁー!!)

これ以上されると―…あたしの心臓、何個あっても、きっと持たない。


…それに、それに。

あたしは、子供じゃないんだけど。(それなのに…ナデナデ…とかさぁ!)

いやだ…嫌だ…子供扱いしないで―…!



「―…めて…よ―…

やめて…よ―…!」


気付いたらあたしは言葉に出していた。(だけど、まだ顔は隠したまま…)

ピクッと浬の手が止まり、あたしの顔を窺っているのが分かった。


「あたしは・・・

子供…じゃないんだから―‥‥」


何だか、心臓が苦しい。(散々ドキドキしたせいかな…)

ただ口だけが、先走る。


「こんなの…もう、やめて―‥‥

あたしはッ、子供じゃないもん…ッ!」


そう言ってあたしはやっと隠していた顔を上げ、キッと浬を睨みつけると、足速にそこから走り去った。







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