どっちつかずのキミ。









はぁぁあーあ・・・・。

屋上に着いて、あたしは盛大な溜め息を付いた。

もう自分でも手に負えない程、どんどん、どんどん欲張りになっていく。

誰彼もなく親しい浬。女子の間でもかなり人気があることは釈も承知だ。

だけど、やっぱりあたしはまるで納得出来ない。(何で他の子と帰るのよ…)
帰るなら誰とでもいいのかよ…。


いい加減、あたしはもうこの状況をはっきりさせたい。

あたしは、いつまでもこんなどっちつかずの状態は、はっきりしない関係は…もう正直言って嫌だった。

もうどっちつかずのキミには懲り懲り。(ホントに不満だらけだよ…)


あたしはこのままじゃ嫌、浬のトクベツになりたかった。

そうして浬があたししか見えなくなればいい。そうなればいいのに。



だけどまだ、ちっとも浬はあたしのことをどう思っているのか分からない。

友達かクラスメートか…

はたまた、ただのからかう対象でしかないのか―。

キミは本当にどれだけあたしを悩ませれば気が済むんだろう。(悩み過ぎてハゲたりしたらどうしてくれる…怒)


あたしには未だにさっぱりキミが掴みきれないよ。







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