どっちつかずのキミ。
待ちぼうけ









「・・・何か、ごめんね…

綾まで付き合わせちゃって。」


最後の授業が終わり生徒が帰るのを見計らって、あたしは綾と放課後の教室に向かった。

結局綾を最後まであたしに付き合わせてしまった。


「いいよいいよー。

どうせ授業ダルかったし」


…ダルかったんかい。

あたしは心の中でだけツッコんだ。


もうすっかりいつものあたしに戻っていた。

綾に浬との今までのことを全て洗いざらい話したら、あたしは随分気が紛れ落ち着くことが出来た。

やっぱり誰かに打ち明けてみるもんだね。


あたしは何で今まで何も言わずにいたんだろう。

綾は話してくれるのを待っててくれたのに。

きっと、自分のことで精一杯だったから気付かなかったんだね…。



しばらくしてあたし達は教室に着くと、ドアに手を掛ける。

もう誰もいないと思っていた教室は、まだ電気が付いていて何故か人の気配がした。

あたしは不思議に思いながらドアを開けた。



「遅い!このサボり娘ッ」


いきなり、あたしはそう怒鳴られた…?


「は…はあ!?

何で…何で浬がいるのよ?!」



―そう。教室には、何故か・・・・


あたしを悩ませる張本人が待ち構えていた(といって言いのか…)。







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