どっちつかずのキミ。








「馬鹿やろ…!どんなに俺は待ちぼうけたか!

お前はいつからそんな悪い子になったんだ?!



―は、はい…!?

何でいるのかって聞いてるんですが…?


全く浬のノリに付いていけないあたし。

あたしはもう浬の言葉をスルーすることにした。(一々相手にしてられないよ…呆)



「…あんたは、帰ったんじゃなかったの?

クラスの子達と・・・」


あたしは何故か浬の顔がうまく見れなくて自分の席に行き、いそいそと帰り支度をしながら問い掛けた。


「…んだよー、今日ノリ悪いな〜実羽。

―いや?断った。

実羽と一緒に帰ろうと思って待ってた。


浬は一瞬つまらなそうな顔をしたが、やっと真顔に戻してそう言った。


…あたしと、一緒に―?

「―意味、分からない・・・。

帰ろう…綾」

あたしは綾に声を掛け浬から逃げるように教室を急いで出ようとした。

だけど、あたしは浬に瞬時にパッと手を掴まれ、動きを遮られてしまった。


「…みうみう、あたし一人で帰るよ。
みうみうは浬クンと…ちゃんと話しなよ」

綾はそう言って、あたしを置いて先に帰ってしまった。









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