臆病なサイモン
そんな俺の回答に、ダチンコの目がきらきらブリリアーント・マックス。
こいつがこんなキラキラしてんの初めて見た。
「イエス!ピンポンピンポンピンポーン!そう!サマバケ!サマーオバケ!夏といったら夏休み!夏休みと言ったら肝試しだよぉぉおお!」
それサマバケちがう。
とは、余りのキラキラっぷりにツッこめなかった。
俺、サイモン、ツッコミ役失格だわ。
でも、サマーオバケて…。
新しいわー。
こいつじゃなきゃ浮かばないアイデア。脱帽。
ただのバカっつったらバカだけど。
「肝試し?」
なんかもう大体読めたけど、いちお、聞いてやんなきゃ、みたいな空気。
だってブラザー、超キラキラしてやがるから。
それに教室の奴らも、ブラザーの大声に興味をそそられたらしい。
クラスメイトの耳がダンボダンボ。
ダンボ…じゃなかった。
ダンゴの顔は見えやしないけど。
あ、コッペパンどうなったろ。
「そ!終業式の日にさ、集めるだけ集めて、夜、肝試ししようぜ!」
キラッキラーン!
そんな効果音が、学校中に響き渡った気がした。