臆病なサイモン
キラキラ点滅してるようにも見える星明かりを受けながら、ダンゴはまた口を閉じた。
俺は、やっぱりダンゴを盛り上げることなんて出来なくて、黙るしかない。
シャベリができねぇとやっぱ絶望的。
せめてSKYブラザーみたいな天才的ヒラメキが欲しい。
プリーズギブミーヒラメキ!カミサマ!
…父親も母親も当たり前のように「ホンモノ」で、髪の毛はジャパニーズ・クロ、で、トークもカンペキ。
天は二物を与えちゃうもんなんだよな。
十五で悟ったわ。
羨ましい。
(…ないものねだり)
これって、俺にはお馴染みの感情。
―――じゃあ、ダンゴも、感じたりするんだろうか。
ケッペキぽく見えるダンゴも、なにかを欲しがったり、手に入らなくてむしゃくしゃしたり、自分とは違う生き物に、怯えたりするのかな。
「流れ星に三回、願い事を繰り返せたら、叶うらしいよ」
なんて。
知ったかぶった口調はただのポーズ。
ダンゴがこんなセオリーなジンクス、知ってるだろうことくらい解ってる。
でも、だから。
「ナチュラル」に、訊いてみただけ。
な、ちょっとだけでも、「みせて」くれよ。