K・o・M〜Key of Mind〜
はじめに声をあげたのは、怒り気味のギャル杉田だった。


「ちょっと待ってよ。

あたしは、安全なバイトって聞いたけど、殺し合いなんて聞いてないんですけど?」

ごもっともな意見だ。
マスクは、冷静な対処をする。

いや、冷酷な対処だ。

「杉田様。
安全です。

負けなければ死にませんから。」


「あたしは、こんなことやってられないから帰る。
はやく、これ外せよ。」

杉田は、ジャラッとなる手錠を外すよう催促した。

「それは、棄権つまり…追放ということでよろしいですか?」


「…ちっ。」

杉田は、黙りこけてしまった。

そう、追放…すなわち敗北。

死を意味するのだ。

ここにいるかぎり逃げられない。

「俺もいいか?
このGAMEで人を殺した場合、日本の法には触れないのか?」

声の主は、海堂だ。

「はい。触れません。

いや、正式には触れますが、私どもCROSSがきっちり始末をさせていただきます。」

その言葉を聞いて、プレーヤー達の顔は青ざめた。

(んっ…なんだ?

CROSS…CROSS…

あっ、あの天才犯罪グループ!

厄介なことに巻き込まれたな。)
新聞の一面に載るくらいだ。
有名な殺人者なのだろう。


「そうだ、金は?一億。

あとアイテムとかは、今くれんのか?」


次は、あの競馬親父の木村だ。

「あっ、その説明がまだでしたね…」


マスクは、何かを取り出した。
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