K・o・M〜Key of Mind〜
第4話
コッ…コッ…コッ…
一定のリズムをとった音が廊下に響き渡る。
「ふぅ…」
洋一の革靴が響き渡る音だった。
正直、廊下は暗い。
長く続く廊下は、ホールへと向かっている。
あまり複雑な道にはなっていない。
分かれ道もさほどない。
洋一の部屋からは、一分ほどでホールへと着いた。
ただ、あちこちの道をメモっていたため実際には15分ほどかかったのだが…。
「さすがに、誰にも会わなかったな…」
ホールには一人の姿があった。
思わず、あっと声を漏らした洋一はその人物に見つかった。