FLOWER







駅前の公園に着くと、5人くらいの女の子達に囲まれている悠平の姿があった。




「…私が時間通り行かなかったからか…」




小さくため息をついてその光景を少し遠くから眺めていた。








「リオ!」



女の子達の輪から抜け出して悠平が笑顔で駆け寄ってくる。



「えっ、いいの?ファンの子達ほったらかして…」




「だってリオと約束してたし?」





悠平はそう言ってニッコリ笑うと慣れたように手を差し出してきた。





リオはクスッ、と小さく笑うと手を重ねた。






女の子達は嫌そうな顔をすると



「行こ行こ」




とリオをうらめしそうにみつめてから、何処かに去っていった。









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