FLOWER
「「いってきまーす」」
そう言って2人でマンションの階段を駆け下りていった。
今日は朝からすごく天気がいい。
「あ、あれ悠平クンじゃない?」
妃の声に、視線を動かすと目の前には茶髪の悠平の後姿があった。
本当に久しぶりに見たような気がして、思わず涙が出そうになった。
「悠平くーんっ」
リオと妃の後ろから、可愛らしい女の子が駆け寄ってきて悠平の腕を掴んだ。
―…あの子…
この前、悠平と放課後に一緒にいた子だ―…