FLOWER
「出発するよー」
集合場所だった、スタジオを出て空港に向かった。
「悠平達は、すこし遅れてから日本出発するんだって」
「…へー…」
ロケバス用の車に揺られながら、リオが曖昧な返事を返す。
妃が口を尖らせて
「リオがそんな反応だったら面白くないのにぃ」
と言うと何処から持ってきたのか、枕を手にしていた。
「ほい、これで寝なよ」
妃は満面の笑みで言うが…。
…車の中で枕は使えないでしょう、妃ちゃん。
リオは内心ツッコムと、車の揺れが心地よくて眠ってしまった。