FLOWER
一方、その頃――…
「悠平クンッ…リオと付き合ってるってぇ本当っ?」
千紗が胸の前で指を絡めて上目遣いで聞いてくる。
「そうだけど?」
「えぇっ、千紗悲しいよぉ。悠平クンのこと大好きなのにぃ」
ギュッと千紗が悠平の腕に自分の腕を絡める。
「リオなんかと別れて、千紗と付き合おうよぉ。ねっ?」
ブリッコ顔で千紗がどんどん攻めていく。
が、悠平もサラリと受け流した。
すると悠平の目の前にリオの姿があった。
妃と一緒に空港のイスに座って何か喋っている。