FLOWER
「リオ、さっきから元気ないけどどうかした?」
悠平がキョトンと顔を傾かせて、リオの顔を覗き込んだ。
「ううん…何にも無い」
リオは曖昧に笑う。
「…千紗のこと?」
悠平がハワイの夜の時みたいに真剣な顔になる。
「…悠平は千紗のこと、好き?」
「好きでも嫌いでもないけど…ただの仕事仲間だし」
リオの不安そうな顔が少し和らいだ気がした。
「だから…何回言えばいいの?俺が好きなのは、リオなの」
その言葉に、リオは少し吹いてしまった。