FLOWER
校門を出たところで、悠平が手を差し出してきた。
「学校から出たんだから、手くらい繋いでいいでしょ?」
ニッコリと笑う悠平にリオは困ったふうに笑って、手を繋いだ。
「やっぱり悠平の手冷たい」
リオが面白そうに笑う。
「でも夏は丁度いいじゃん」
「そっか」とリオが言うと、悠平は嬉しそうに頷いた。
「明日ってリオも撮影?」
「あ、うん。多分、冬物の撮影だと思うけど」
「一緒の撮影あったらいいな」
その一言にリオが「うん」と笑顔で頷いた。