セクハラ彼氏は会社の上司
「ちょっときて」
ポカーンとしていたあたしの腕を掴み、どこかに連れていく。
「え……ちょっ」
どこに行くの?
何も言わない秋さんに、あたしは連れていかれるだけで、頭の中は『?』ばっか。
誰かわかる人あたしに説明してほしい。
やっと手が離されて着いた場所は、人気がない路地裏的な場所。
なぜにこんな所に……?
また一つ『?』が増える。
「秋さん……?」
小首を傾げて、尋ねようとしたとき、
押し当てられた唇。
キスされているんだと理解するには、ちょっと時間がかかって。
あたしは呆然と立ち尽くすしかなかった。