セクハラ彼氏は会社の上司
「なんか、キスしてばっか」
「キス嫌い?」
「嫌いじゃないけど……」
「けど?」
けど……
「おかしくなりそう」
これは本音で、精一杯の言葉。
今にも茹蛸状態のあたしは、俯いた。
「おかしくしてあげるよ」
その言葉に、顔は赤さを増していく。
「あんま新入社員とは仲よくすんなよ?」
頭をくしゃくしゃとされながら、あたしは笑いなが頷いた。
「うん。秋さんもあたしだけ見ててね」
あたしの言葉に、返事の代わりに甘いキスが降ってきた。
嫉妬深い、あたしの彼氏。