セクハラ彼氏は会社の上司

アタシの後輩




「あっつ……」

七月に入ったこの季節、ムワッといやな空気があたしの体全体を包む。



なんなのこの纏わり付くような嫌な湿気。

雨降るなら降るでさっさと降らしなさいよ!


どんよりと重くて濁った空に睨みつけるあたしって、大分痛い。

あたしが空に文句をぶつけるように、空は今にも雨粒を落とすような勢い。


こういう中途半端なのが一番嫌い。

てか苦手。



あたしは早足に会社へ向かった。


< 146 / 178 >

この作品をシェア

pagetop