セクハラ彼氏は会社の上司

顔を上げた紫苑ちゃんの顔は、凄く申し訳なさそうで、そして凄く泣きそうだった。


それを見て余計にわからなくなって、ただ戸惑うことしかできない。


「隆起君に、全部聞いたの」

え、え、聞いたって何を？

「誘ったのは、玲那ちゃんじゃなかったんだね」

紫苑ちゃんはそう言い、隆起君から聞いたことを全部話した。


「私のせいでこんなことになって、本当にごめんなさいっ!」


話し終わった頃には、また紫苑ちゃんは頭を下げていた。


「ち、違うよっ!私が何も考えずに行動したからっ……」

「ううん、何も考えずに行動したのは私の方だよ。隆起君とのこと色々玲那ちゃんに頼んで、全く玲那ちゃんの気持ち考えてなかった……」


紫苑ちゃん……