あたしモデル、幸せって何ですか！？
カンナは驚きを隠せない。

絹子ママは悲しそうにうなずいた。

「アンナちゃんとは高校時代の同級生でね。ヒロは子供の頃、反抗して絶対家業を継ぎたくないのを理由に東京の高校に通ってたけど結局やりたいことが見つからなくて高校卒業と同時にここに帰ってきてパパの仕事を継ぐ決意をしたわ。付き合ってたカンナちゃんと一緒にね。二人はすぐに結婚してヒロムが生まれて、私たち夫婦も含めてこの上ない幸せな日々を送ってたわ。でも幸せとそうでないことって繰り返しやってくるものなのね。一年半前、突然ヒロが心不全で亡くなったの。何の前兆もなく。。その日まで全く健康だったのに。私はしばらくずっとヒロがこの世からいなくなっこと受け入れられなくて昔を思い出しては泣いてたわ。。アンナちゃんはもっと辛かったと思う。でもアンナちゃんは私に言ったわ。悲しいけど自分がヒロの立場だったら残ったみんなを悲しませたくないと思うって。ヒロは必ず天国から見てるから、ヒロの分もがんばって毎日生きてるとこを見せるんだって、ね。」

カンナは入院中、アンナが来た日、アンナに向かって死にたいって言ったことを思い出して後悔した。


「全然知らなかった。。アンナの前で世の中で一番不幸ぶってた自分が恥ずかしい。。」

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