あたしモデル、幸せって何ですか！？

そこには気品溢れる憧れの白木瞳さんが立っていた。

「ちょうど休養で小淵沢に来てたのでご挨拶しようと思って。」

「お会いできて光栄です。大ファンなんです！キャーーーー、こんな格好でどーしよー。ホント、すいません！で、でもどうして私のことを？」

「先日アンナちゃんと共演してね。あなたがモデルになろうと思ったきっかけが私のミュージカルを観てくれたことだっていうお話を伺って。この仕事してて、そういう話が聞けるのが何よりもうれしいの。本当に有難う。」

「お礼を言わせていただきたいのはこちらの方です！あの頃はがんばってたのに、今や落ちぶれてこんな所で隠れてて、合わせる顔がない感じで。。」

「そんなことないわ。あなたは素敵よ。また元気になって戻って来たらアンアちゃんと三人で共演しましょうよ。」

「。。。」

カンナは目線をそらし、顔を下げた。