веst ー恋の詩ー


『あのさ,今日の事なんだけど…』



「うん」



『気にしないでね,なんて言わない。
やっぱ,すごく傷いたと思うし,気にしないなんて無理でしょ?
拓斗も健人も,もちろんうちや,クラスのみんなも,紗夢の事心配してるよ?
絶対に,このままにしない。
必ず,犯人見つけるからね?』



「ありがとう」



うちは,泣いてた。



強くならなきゃって思ったのに,



泣いてた。



「強くならなきゃって思ったのに」



『泣きたかったら泣きなよ?
強くなるのは大事だけど,泣きたかったら泣きなよ?』



「うん。」



『よっし!じゃあ気を付けて帰ってね!!』
< 124 / 272 >

この作品をシェア

pagetop