веst ー恋の詩ー


『勝手に……黙って勝手にどっか行くなよ』



拓斗の言葉は震えている。



「ごめんね…」



『迷惑かけたくないって思ったんだろ?』



うちは,ゆっくり頷いた。



『いっぱい迷惑かけろよ…………助けてやれなくて…ごめん…』



拓斗の目から流れた涙が,うちの服を濡らした。
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