веst ー恋の詩ー


「うん!」



うちは,靴をしっかり履いて立ち上がった。



拓斗は深く帽子をかぶると,うちに手を差し出した。



うちは手を拓斗の手に重ねた。



『そういえば,中庭くらいなら行ってもいいって先生が言ってたよ。』



「ならよかったー」



そして,ゆっくりと病室を出た。
< 261 / 272 >

この作品をシェア

pagetop