веst ー恋の詩ー




───ガラッ



ベッドの上で力なく横になっていると病室のドアが開いた。



軽く閉じていた目をゆっくりとあけた。



『急にいなくなって,ビックリすんじゃん。』



少し怒りぎみの拓斗が入り口あたりに立っていた。



拓斗が入ってきたにも関わらず,うちは何も言えなかった。



『なんか言ってけよなー』



「うん。」



うちが小さく返事をすると,拓斗はベッドの椅子に座った。
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